サンマと言えば目黒、目黒と言えばサンマ。
謂れは、鷹狩に出た殿さまが、民が焼くサンマを
食べた味が忘れられず、殿中で料理をさせると
丁寧にやり過ぎて、目黒での味に程遠かった。
何処から取り寄せたかと聞けば、魚河岸の返事に
殿さまが「サンマは目黒に限る」と落ちが付く落語。
９月７日、JR目黒駅前で恒例のサンマ祭が開かれ、
焼いたサンマ７０００尾が振舞われ大賑わいだった。
奈良では、魚食普及キャンペーンとして市場関係の
人達がサンマ２０００尾を無料で配った。
大勢の人で駅頭の行基さんも驚いていた。
今年の三陸沖のサンマ漁は、黒潮の「暖水舌」の
影響でサンマが陸側に近づかず、流し網漁に
備えていた浜は不漁に泣いたが、９月になって
沖合の「棒受け網漁」が始り、都市部にも新物が
出回り始めてサンマフアンはほっとした。
昭和の最盛期には１尾１０円程度だった値段は
今年の出初めは不漁で５００円にもなり、殿さまの
魚になっていたが、最近は１００円台にまで下った。
サンマは庶民性を最もよく備えた秋の味覚。
百円玉が良く似合う魚だ、１００円に限る。
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