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2011年2月8日火曜日

減らない鉛中毒

黄葉の林と渓流  油絵  10号





昔から鉛は入手が比較的容易な上、加工し易い

金属であることから幅広く利用されてきた。

しかし、鉛が備えている毒性が知られるように

なってからは、安全性のため用途が厳しく規制

され、日本でも40年ほど前に鉛中毒予防規則が

厚生労働省令として制定されている。

鉛が体内に取り込まれると、激しい嘔吐や腹痛

などの急性症状を起こすだけでなく、体内に蓄積

されると、やがて、脳軟化や脳水腫などを症状が

出て、神経障害などの恐ろしい毒性を備えている。

鉛そのものを用いたアクセサリーや鉛を含有する

塗料で仕上げられた玩具などが中国から輸入され

アメリカでは大きな問題になっている。

しかし、当の中国では安価な工業用原料として

鉛は依然、幅広く利用されている。

この鉛成分が工場排水として垂れ流され、煤煙と

排出されて大きな公害源となっている。

中国では、毎年全国で鉛中毒の発生が報じられて

いるが改められることなく患者が続出している。

昨年末にも、体調異常で検査を受けた約200人の

子供のうち半数が、基準値以上の血中鉛数値を

示し、集団鉛中毒として問題化している。

 「備えよ常に! 備えあれば憂いなし」ですね。
 
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