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2024年5月6日月曜日

イルカやクジラの漂着は地震の前兆ではない

備えよ常に! 備えあれば憂いなし
奈  良  公  園



イルカやクジラが海岸に漂着すると地震の

前兆ではないかとの不安を抱く人が少なくない。

国立科学博物館が公開している「海棲哺乳類

ストランディングデータベース」を基に

過去に発生した主な地震とストランディング

回数との関連性調査の結果が公表された。

結論は、イルカやクジラのストランディングは

地震発生の前兆ではないということだった。

最近の主な地震についての検証結果では、

①東日本大震災(2011年3月)

2011年3月11日までの1年間に332件の報告。

最多が、北海道で75件、次いで三重県で36件、

長崎県で35件だった。

震源が近い東北の太平洋側4県は、岩手県と

宮城県で8件、福島県で1件、茨城県は11件と

地震に結び付くような件数ではなかった。

② 熊本地震(2016年4月)

2016年4月の熊本地震で、2回目の震度7を

観測した2016年4月16日までの1年間に、

全国で報告された漂着などは288件。

最多が愛知県で40件、次いで北海道で39件、

三重県で22件と続き、地元熊本県では5件。

③ 北海道胆振東部地震(2018年9月)

北海道胆振東部地震では、2018年9月6日

までの1年間に190件報告され、最多は地元の

北海道で50件、次いで三重県で35件、

愛知県で20件となっている。

北海道が最多となっているのは、他の検証

結果と同様に、海岸線の長さが大きな要因。

①能登半島地震(2024年1月)

2024年1月1日までの1年間の報告件数は163件。

最多は北海道で48件、次いで愛知県で16件、

長崎県で12件と続き、震源となった石川県は

僅か2件に止まっていた。

ストランディングを、地震発生と結びつける

のには無理があることは歴然。

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