2019年の中国の報道では、中国はプラスチック
製品の最大の生産国・輸出国で、世界全体の
約30%を占めるが、これが世界の海洋汚染の
原因ではないとし、2023年のデータでは、
近海に浮いているゴミは1000平方m当たり
24Kgで、うち88・7%がプラスチックとする。
報告では、海洋に流出させているプラスチック
ごみ量の最も多い国は中国で、年間に132~
353万トンと2位のインドネシアの2・5倍。
北京市内の雨水などの排水は、南西部を
流れる古くは漯水と呼ばれていた永定河に
集まり、大都市の天津市を経て渤海湾に注ぐ。
永定河の河口南部には、遥かチベット高原を
源流とし、黄土地帯を流れて来た全長およそ
4500Kmの太河、黄河の河口がある。
また、渤海湾の南東の奥まったところには
河北省、内蒙古自治区、吉林省、遼寧省を
流れてきて渤海北部の遼東湾に注ぐ遼河の
河口がある。
渤海湾に付き出した遼東半島には大都市
大連市が存在する。
渤海湾は、これら大都市や広大な地域から
流れ出て来た水の溜り場であるため、膨大な
量のプラごみなどの河川廃棄物が集まる場所だ。
環球時報は、渤海湾は中国北部の各省の
[ごみ捨て場]となっており、工場などから
排出されて有毒物質の[ごみ捨て場]とも
なっていると報じている。
2015年当時の調査では、中国東部の57本の
河川を経て湾内には年間28億トンの排水と
70万トンの固形廃棄物が排出されいるという。
かっては、海産物が豊富であった渤海湾は、
既に生態系の崩壊に伴って大型魚貝類は死滅、
小型魚貝類の年間漁獲量も、最盛期の3万トン
から1000トンほどに激減し、死の海化が進む。
渤海湾に堆積したプラごみは、マイクロ
プラスチックとなり、韓国や北朝鮮の西海岸を
毒し、半島を回って日本の日本海沿岸部の
海洋を汚染し続けている。
日本海沿岸部に漂着するプラごみの多くに、
ハングルと共に中国語の文字が見える。
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