食品流通業界の商慣習に3分の1ルールがある。
食品の製造日から賞味期限までを3分割して、
製造業者が販売業者に納入する「納入期限」は、
製造日から3分の1の時点までとする。
また、販売業者は賞味期限の3分の2の時点を
「販売期限」と設定して、賞味期限日到来までに
返品対象とする独自に設定するルールである。
製造日から賞味期限日までが6ヶ月とすれば、
4ヶ月目が販売期限日となり、商品棚から撤去され
返品対象とされる。
真に、品質劣化や期限切れ商品販売防止に
備えた措置ではない。
このムダを生み出す元凶の納品期限と販売期限の
悪弊の存在により、毎年1500億円ものロスが発生。
この大きな食品ロス削減に備えて、農林水産省
では、「納品期限」を2分の1にするテストが、
ロスが最も多いとされる賞味期限の短い菓子類と
季節性の強い飲料に関して行われている。
食品ロスは期限切れによる返品だけでなく、
梱包材などの汚れや破損、包装デザインの改変
などによっても返品対象とされている。
また、バレンタインデーが過ぎたチョコレートなどの
季節限定商品も販促期間が終わると返品される。
商品の品質に何ら異常が無くても食品ロスになる
返品のあり方を見直す必要が指摘されている。
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