米ホプキンス大学などの研究チームが健常者の
咽喉で見付けたウィルスのDNAを調べたところ
緑藻類に感染するウイルス「ATCV-1」が備える
DNAと一致することを偶然発見した。
この藻類のウィルスはヒトには有害ではないと
考えられていたが、研究の結果人間の認知能力の
空間認識や視覚処理に関する能力への影響力を
備えていることが明らかになった。
研究チームは、92人の被験者の咽頭を調べた結果、
44％もの被験者からATCV－１ウィルスを検出した。
これらの被験者への、空間認識や視覚処理の評価
テスト結果では、ウィルスの見つからなかったヒトに
比べて１０％ほど成績が低かった。
この評価差は、喫煙や学力、人種、性別などによる
有意な差はなく、ウィルスに起因すると判断された。
マウスを用いた実験では、ATCV-1ウィルスは
記憶や空間認識と関連する海馬への影響力を
備えていることが突き止められている。
ヒトの頭脳、能力に影響を及ぼすATCV-1ウイルスの
存在が明らかにされたが、人間に感染する経路は
未解明ながら、緑藻が生育している湖沼や水辺を
避ける必要は無いとされている。
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