中国では政府の規制強化や養豚業者の採算
割れに加え、相場変動の煽りや病気の蔓延で
中小養豚業者を中心に500万戸が廃業した。
このため価格安定化に備えた備蓄品も払底し
昨年は77万7000トンを輸入したが、今年の輸入
見込み量は100万トンに達するという。
豚肉の在庫不足から小売価格が急騰しており、
3月半ばには1Kg当り29元(約500円)と前年比
35%上昇した。
中国人にとって豚肉は欠かせない食材であり、
また世界最大の豚肉消費国で、豚肉小売価格は
他国よりも高く、欧州では1Kg当たり約155円だ。
欧州では2014年の対ロシア経済制裁で同国への
輸出禁止となったため過剰供給となり、価格は
前年比10・1%下落していたため大助かりに。
世界最大の豚肉輸出量を誇る欧州にとっては
良いタイミングとなり、中国への輸出は1月に前年
同月比78%増の11万6574トンに急増している。
中国は14年に米国産豚肉に家畜の成長促進剤
「ラクトパミン」の残留が検出されたとして輸出禁止
措置を講じていたが、昨年10月に輸出禁止措置を
解除したため、米国から中国向け輸出も増加し、
米農務省の統計では、2月の対中豚肉輸出は
前月比38%増の1万5925トンと、14年3月以来の
高水準に達している。
暫く、中国の豚肉爆買いが続きそうだ。
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