春の山川 油絵 10号
小笠原列島の聟島に移された後に誕生したひな鳥の
うちの1羽が、カムチャツカ半島の東沖からベーリング海、
アリューシャン列島近海まで飛行して来ていたのが
確認されました。
聟島から初めて巣立った10羽の中の1羽でした。
まだ羽が黒い幼鳥ですが、島伝いとは言え観測データー
では、約1ヶ月ほどかけて3~4千キロほどの飛行です。
昨年の10月には、聟島から飛立った成鳥がサンフラン
シスコの沖合いにいるのが確認されています。
やはり同じように、アリューシャン列島を経由して
アメリカの西海岸沿いに南下しています。
この鳥の追跡調査では、聟島からの延べ飛行距離が
2万6000Kmにもなると言いますから驚きです。
アメリカを目指したアホウドリは、繁殖に備えて、秋には
聟島に帰ってくる可能性が高いようです。
最近では、ヒナが誕生後、発信機を取り付けて、移動
行程を衛星で追跡しているそうです。
昔は鳥島には島を埋めるほど非常に多くのアホウドリが
生息していましたが、羽毛を取る目的でやって来た
人間に殺され、絶滅寸前にまでなっていました。
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