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2010年11月19日金曜日

大飛行家 アホウドリ

春の山川  油絵  10号




鳥島の火山噴火などによる被害の防止に備えて、

小笠原列島の聟島に移された後に誕生したひな鳥の

うちの1羽が、カムチャツカ半島の東沖からベーリング海、

アリューシャン列島近海まで飛行して来ていたのが

確認されました。

聟島から初めて巣立った10羽の中の1羽でした。

まだ羽が黒い幼鳥ですが、島伝いとは言え観測データー

では、約1ヶ月ほどかけて3~4千キロほどの飛行です。

昨年の10月には、聟島から飛立った成鳥がサンフラン

シスコの沖合いにいるのが確認されています。

やはり同じように、アリューシャン列島を経由して

アメリカの西海岸沿いに南下しています。

この鳥の追跡調査では、聟島からの延べ飛行距離が

2万6000Kmにもなると言いますから驚きです。

アメリカを目指したアホウドリは、繁殖に備えて、秋には

聟島に帰ってくる可能性が高いようです。

最近では、ヒナが誕生後、発信機を取り付けて、移動

行程を衛星で追跡しているそうです。

昔は鳥島には島を埋めるほど非常に多くのアホウドリが

生息していましたが、羽毛を取る目的でやって来た

人間に殺され、絶滅寸前にまでなっていました。

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