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2021年8月3日火曜日

2070年までに35億人の気候移民が発生

備えよ常に! 備えあれば憂いなし
姫 ザ ク ロ 



7月初めに、考古学や気候学、生態学などの

専門家でつくる国際チームが、もしも今の

ままのペースで地球温暖化が続いた場合、

現在30億人が暮らしている場所が、50

年後には暑すぎて人の住めない場所になる

かもしれないとする研究成果を発表。

現在、地球上では気温が1度上がるごとに、

10億人が別の場所への移住を余儀なく

されるか、極端な猛暑に順応しなければ

ならなくなると予測している。

研究チームが歴史的な世界気温と人口分布に

関するデータを分析した結果、世界の人口の

大部分は、年間平均気温が11~15度の地域に

集中して生活している。

モンスーンの影響を受ける南アジア地域には、

20~25度の温度帯が存在するが、人類は過去

6000年に亘りそうした環境に住み続けてきた。

だが、現状のままでは、地球の気温は2100年

までに3℃の平均気温の上昇が予想される。

陸上は海上に比べて温暖化のペースが速い

ことから、人が経験する気温は2070年までに

約7・5℃の気温上昇が予測される。

こうした変化は、食糧生産や水資源の確保に

重大な影響を及ぼし、移住に伴う衝突や紛争

などの大混乱を引き起こすことになる。

現在、地球上で最も気温が高いのはアフリカの

サハラ地域で、年間平均気温は29℃以上。

この過酷な地域は、陸地の僅か0・8%に止まる。

この極端な暑さは、2070年までに地球表面の

19%に拡大し、35億人に影響が及ぶ。

影響を受ける地域には、アフリカのサハラ

砂漠以南、南米、インド、東南アジア、アラ

ビア半島、オーストラリアなどが含まれる。

人口が14億人のインドと2億人のナイジェリア

では、人口増加が続いているが、過酷な気温の

下で暮らす人口が最も多い国になると予想。

これまでの世界銀行の推計では、南アジア、

サハラ砂漠以南、中南米で1億4300万人が

移住を強いられる恐れがあると予測していた。

しかし、今回の研究チームの報告では、この

予想をはるかに上回る人数となっている。

備えよ常に! 備えあれば憂いなし

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