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2023年5月17日水曜日

大気中の有害な微小粒子が脳に影響を及ぼす

備えよ常に! 備えあれば憂いなし


御 衣 黄

英国の大学の研究チームは、脳疾患の既往歴が

ある患者から採取した脳脊髄液を、高分解能

透過電子顕微鏡(HR-TEM)や高角度環状暗視野

走査透過型電子顕微鏡(HAADF-STEM)とエネル

ギー分散型X線分光法を組み合わせて分析した。

2022年6月22日に発表された研究成果では、

25検体のうち8検体で外因性微粒子が見つかり、

これら8検体で特定された外因性微粒子の組成は

それぞれ異なるが、大気環境でよくみられる

カルシウムや鉄、ケイ素を含む粒子のほかに、

これまで報告されていないマラカイト、アナ

ターゼ二酸化チタンも特定された。

脳が浮かんでいる脳脊髄液に、有毒な大気が

何らかの方法で侵入したと考えられるという。

研究チームは大気中の微小粒子の脳への侵入

経路を探るため、マウスに酸化チタンとカーボン

ブラックを気管内注入によって直接投与した。

その結果、血液脳関門(BBB)の構造が損傷し、

脳血管の漏出が対照群に比べて約20%増加した。

試験管内実験でも同様に、酸化チタンや

ブラックカーボンなどの微粒子が血液脳関門の

頂端側から側底側へ直接移動が確認された。

また、マウスの脳から外因性微粒子が、排出

されるスピードは他の代謝器官よりも遅かった。

即ち、粒子状物質による中枢神経系への

リスクを裏付ける。

近年の研究結果では、大気汚染への長期曝露と

神神経炎症や認知機能の低下との関連が判明。

メキシコシティでの研究では、長期にわたって

大気汚染にさらされている子供や若者の脳幹で

アルツハイマー病と関連する異常タンパク質の

蓄積が認められた。

研究チームは一連の研究成果について[粒子状

物質による中枢神経系へのリスクを裏付け、

外因性粒子の吸入から脳への曝露経路を

解明する道筋を示したもの]とし、「大気中の

微小粒子が吸入され、血流を介して血液

脳関門に損傷を与え、脳に到達するまでの

経路については、更なる研究が必要だ]と指摘。

備えよ常に! 備えあれば憂いなし 

 健康と安心のメタボへの備えは?





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