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2008年6月12日木曜日

笑う鬼瓦


エッフェル塔のある通り  油絵  10号



お寺や古い建物などを訪れる時には、出来る限り

鬼瓦を観察するようにしています。

鬼瓦の歴史は、大陸にあるようですが、日本では

蘇我馬子が飛鳥寺の建立に備えて、百済から呼んだ、

寺の建築や瓦作りの人たちがやって来た頃に始まる

のではないでしょうか。

鬼瓦は出土していませんが、軒先を飾るのに厄除けの

鬼面や紋様がある瓦が使用されたことでしょう。

とすれば、588年ごろのことになり、1420年も前と

なります。

平面的であった鬼瓦の形状も変わり、今は立体的に

なり、それだけ表情が多彩です。

先日気付いたのですが、よく通るお寺の門の鬼瓦の

角が、通常のものより太くて長く、角が目立つことです。

その時に思い出したのが、昨年の秋、傍らの柿の実が

赤く熟している頃に、団体で来ていた絵画グループ

の中の一人の男性が、立ち姿で柿の実と棟の鬼瓦を

描いていたことでした。

角が大きいので、顔の表情がなんだか笑っているよう

にも見えて怖さを感じない鬼瓦の表情に惹かれたの

かな、と思いました。

笑っている鬼瓦では、随分と昔になりますが、大阪の

上汐町のお寺には、本当に笑っている鬼瓦があった

ことを思い出しました。

備えよ常に! 備えあれば憂いなし」ですね。

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