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2008年6月28日土曜日

ササユリの花


ピカソ  鏡に向かう少女  油絵 10号



いつも通る小さな祠の前に、雑草や草花に混じって

一株のキスゲが鮮やかな花を開くようになりました。

陽射しのきつい昼間は萎れてしまいますが、午前中

楽しむことが出来て、通りすがりの人は、こんな所に

ユリの花が、と眺めてゆきます。

高原に点々と一面に咲くニッコウキスゲは、写真や

絵画にしばしば登場する夏の野の花の代表格です

が、街の中の一株のキスゲも負けては居ません。

花を付ける茎も少ないので、楽しめるのはせいぜい

一週間ほどでしょう。

近くの神社で、ササユリの花を献花するお祭りが

ありました。

ササユリは、淡いピンク色の花で、雄蕊は赤褐色を

している端麗な、美しい花です。

昔は日本の山野に多く自生していたのでしょうが

今は、見ることすら難しくなってしまいました。

根ごと掘り取って持ち帰る心無い人が多く、近くの

山では見かけなくなったといいます。

この花は、育てるのが非常に難しく、持ち帰っても

殆どは、花を付けることは無いようです。

花を付けるまでに数年ほどもかかるそうですから

適地を見つけて、栽培することも大変らしいです。

神社ではお祭りに備えて、ササユリを集めるのが

困難になり、最近ではお祭りの後で参拝者に配って

ササユリの花を、最近は造花に替えています。

自然の中にあってこそ、花は美しいのです。

備えよ常に! 備えあれば憂いなし」ですね。
 
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