東京都は2022年5月25日、首都直下地震の
新たな被害想定を発表した。
最大の被害が想定される都心南部直下地震
(M7・3)では、約19万4400棟の建物が全壊・
焼失し、約6100人が死亡すると試算。
住宅の耐震化など防災・減災の取り組みが
進んだ結果、2012年4月に示した前回想定
から被害は4割程度減少した。
見直しでは、都心南部直下地震や多摩東部
直下地震など、震源が異なるM7クラスの
6つの直下型地震を分析。
前回想定で最大の被害が発生すると見込んだ
東京湾北部地震は、2013年に政府の中央
防災会議が当面の発生確率が低いとしたため、
検討対象から外された。
最大の被害が想定されている都心南部直下
地震では、江東区や江戸川区、荒川区などで
震度7が観測され、区部の6割が6強の揺れに
見舞われると予測。
冬の夕方、風速8mの気象条件で最も被害が
大きく、約8万2200棟が全壊し、約11万
2200棟が焼失すると予測。
焼失建物は23区のうち世田谷区が最多の
約2万棟、大田区の約1万9000棟、江戸川区
の約1万5000棟と続く。
前回より被害の減少したは、国の耐震基準を
満たした住宅の割合(耐震化率)が2020年までの
10年間で81・2%から92%に向上し、延焼の
恐れがある「木造住宅密集地域」の面積が
半減したことが要因。
◆東京都による首都直下地震の最大被害想
建物被害 19万4431棟
死者 6148人
負傷者 9万3435人
避難者 229万人
帰宅困難者 453万人
経済被害 21兆5640億円
今年、2023年は関東大震災発生から100年目、
明日にも発生するかもしれない首都直下地震。
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