地上に無限(無量大数)に存在する細菌、ヒトの
体内外にも細胞数の37兆個を遥かに超える
100兆個、或いは数百兆個の細菌が存在する。
そのうちの9割ほどは腸管に棲み、互いに
影響をしながらヒトの健康維持に貢献している。
だが、有害な細菌のサルモネラ、カンピロ
バクター、腸炎ビブリオ、黄色ブドウ球菌や
腸管出血性大腸菌(O157、O111など)が腸管に
入り込むと激しい中毒症状を起こす。
細菌は条件が整えば2倍、2倍と増殖を繰返して
爆発的に増殖するが、1回の分裂に必要と
される時間は[世代時間]と呼ばれる。
世代時間は細菌の種類によって異なるが、
一般的には20分程度とされており、20分で
2個、40分で4個、60分で8個...と増殖して行く。
一般的な細菌の発育に必要な食品中の水分に
占める自由水の割合が90%(水分活性0・9)。
細菌の水分活性が0・9で以下、カビ類や乾燥に
強い細菌が0・75~ 0・8で、0・6 以下になると
全ての微生物は増殖できなくなる。
食品の長期保存には、乾燥保存が有効な理由だ。
自由水が多い食品ほど腐敗し易く、また、
保存方法には、ジャムや漬物のように糖分や
塩分の量を増やして、自由水の割合を下げて
保存性を高める方法もある。
近年、スーパーなどでは、カット野菜が多く
棚に並ぶようになって来たが、カット野菜に
おける細菌の増殖スピードは, カット面から
漏出した組織液が細菌の培養に適した環境と
なるために、世代時間が短く、急速に増殖する。
各種カット野菜のなかでも、 ダイコンや
キュウリでの増殖が顕著だという。
パック詰めされたカット野菜の増殖では、
5℃で2~3日間保存 した場合には, 100倍
以上に増殖する結果も報告されている。
カット野菜販売が多い米国では、食中毒等の
事例総数の8%が、カット野菜あるいは果物を
摂取 したことにより発生しており,最近は
この比率が増加傾向なると指摘されている。
生食用カット野菜工場では、土壌由来細菌の
汚染が生じるため、カット工程では事前の
綿密な洗浄と使用される器具・器械などの
環境を清潔に保つことが要求される。
日本の市販の生食用野菜及び果物からの
有害な病原菌の検出例は報告されていないが、
一般細菌の高度な汚染のケースは発生している。
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