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2025年2月20日木曜日

カット野菜の安全性 欠かせぬ細菌との共存

備えよ常に! 備えあれば憂いなし
山  茶  花



地上に無限(無量大数)に存在する細菌、ヒトの

体内外にも細胞数の37兆個を遥かに超える

100兆個、或いは数百兆個の細菌が存在する。

そのうちの9割ほどは腸管に棲み、互いに

影響をしながらヒトの健康維持に貢献している。

だが、有害な細菌のサルモネラ、カンピロ

バクター、腸炎ビブリオ、黄色ブドウ球菌や

腸管出血性大腸菌(O157、O111など)が腸管に

入り込むと激しい中毒症状を起こす。

細菌は条件が整えば2倍、2倍と増殖を繰返して

爆発的に増殖するが、1回の分裂に必要と

される時間は[世代時間]と呼ばれる。

世代時間は細菌の種類によって異なるが、

一般的には20分程度とされており、20分で

2個、40分で4個、60分で8個...と増殖して行く。

一般的な細菌の発育に必要な食品中の水分に

占める自由水の割合が90%(水分活性0・9)。

細菌の水分活性が0・9で以下、カビ類や乾燥に

強い細菌が0・75~ 0・8で、0・6 以下になると

全ての微生物は増殖できなくなる。

食品の長期保存には、乾燥保存が有効な理由だ。

自由水が多い食品ほど腐敗し易く、また、

保存方法には、ジャムや漬物のように糖分や

塩分の量を増やして、自由水の割合を下げて

保存性を高める方法もある。

近年、スーパーなどでは、カット野菜が多く

棚に並ぶようになって来たが、カット野菜に

おける細菌の増殖スピードは, カット面から

漏出した組織液が細菌の培養に適した環境と

なるために、世代時間が短く、急速に増殖する。

各種カット野菜のなかでも、 ダイコンや

キュウリでの増殖が顕著だという。

パック詰めされたカット野菜の増殖では、

5℃で2~3日間保存 した場合には, 100倍

以上に増殖する結果も報告されている。

カット野菜販売が多い米国では、食中毒等の

事例総数の8%が、カット野菜あるいは果物を

摂取 したことにより発生しており,最近は

この比率が増加傾向なると指摘されている。

生食用カット野菜工場では、土壌由来細菌の

汚染が生じるため、カット工程では事前の

綿密な洗浄と使用される器具・器械などの

環境を清潔に保つことが要求される。

日本の市販の生食用野菜及び果物からの

有害な病原菌の検出例は報告されていないが、

一般細菌の高度な汚染のケースは発生している。

備えよ常に! 備えあれば憂いなし 

 健康と安心のメタボへの備えは?





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