大腸菌は、家畜やヒトの腸内に無数にも存在し、
ほとんどのものは無害だが、中には毒素を
出す有害な大腸菌も存在する。
ヒトに下痢等の消化器症状や合併症を起こす
大腸菌は、病原大腸菌と呼ばれている。
1 腸管病原性大腸菌:小腸に感染して
腸炎等を起こします。
2 腸管組織侵入性大腸菌:大腸(結腸)粘膜
上皮細胞に侵入・増殖し、粘膜固有層に
糜爛(びらん)と潰瘍を形成する結果、
赤痢様の激しい症状を引き起こ。
3 腸管毒素原性大腸菌:小腸上部に感染し、
コレラ様のエンテロトキシンを産生する結果、
腹痛と水様性の下痢を引き起こす。
4 腸管出血性大腸菌(ベロ毒素産生性大腸菌、
志賀毒素産生性大腸菌):赤痢菌が産生する
志賀毒素類似のベロ毒素を産生し、激しい
腹痛、水様性の下痢、血便を特徴とする。
特に、小児や老人では、溶血性尿毒症や
脳症(痙攣や意識障害等)を引き起こし易い
ので注意が必要です。
近年、食中毒の原因となっているものは、
O157が殆どだが、腸管出血性大腸菌には
この他にO26、O111、O128やO145等がある。
5 腸管凝集性大腸菌:主として熱帯や亜熱帯の
開発途上国で長期に続く小児等の下痢の
原因菌となるが、日本国内では殆どない。
O157などの腸管出血性大腸菌は、毒力の強い
ベロ毒素を出して、溶血性尿毒症症候群
(HUS)等の合併症を引き起こすのが特徴。
ベロ毒素には、赤痢菌の出す志賀毒素と
同じ1型(VT1)と、それと異なる構造を持つ
2型(VT2)及びこれらの亜型がある。
これらの毒素が身体の中で様々な障害を
起こすことにより全身性の重篤な症状となる。
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