農業経済学の大学教授が、コメ価格が決まる
プロセスなどを分析した結果を公表している。
2022年度に行われた分析なので、24~25年の
異常なコメ価格高騰のプロセスには必ずしも
符号しない。
指摘されているのは、コメ価格の形成には、
必ずしも明確な決まり方が存在している
わけではないが、生産者、集荷業者、卸売
業者、小売業者の各段階でそれぞれ決められる
価格がお互いに影響を与え合いながら、
全体のコメの価格水準が形成されて行くとする。
各段階の価格で影響力を持つのは、いずれも
より競争的な環境で決まる価格であると
していて、健全な相互間の競争が存在する。
産地においては、生産、集荷、卸売の3者の
顔触れが、ほぼ固定されているので、相場が
極端に変動することもない。
また、価格の下落局面では、商社系が生産者
からの集荷を断り、逆に農協への出荷を
促すこともあるとされる。
農協と商社系にとっては、双方ともに
[後出しじゃんけん]が有利となるとされる。
生産者は概算金と商社系が提示する価格を
比べて、どちらに出荷するかを決める。
コメ収穫期における生産者価格の形成は、
生産者、農協、商社系の3者による駆け
引きの中で決まってくる。
生産者による出荷先の選択が重要になるので、
生産者がコメ生産を継続するために必要な
生産費が、概算金の水準を左右することになる。
このため、概算金と小売価格に挟まれて、
卸売業者の価格形成への影響力は限定的とする。
卸売業者は、一方では小売業者から得られる
店頭での販売情報を参照しながら、他方では
農協から伝えられる営農の実態を勘案しながら、
両者を調整する役割を果たしている。
農協と卸売業者の間の取引は長期的・固定的で
あり、10年以上にわたって取引が継続して
いることも珍しくない。
農協も安定供給を重視する観点から、取引を
する卸売業者を絞り込む傾向にあるため、
クローズドな関係の中で相対取引価格が決まる。
卸売業者と小売業者の間の卸売価格の決まり
方については、まだ研究レベルでは明らかに
なっていないとしている。
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