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2025年10月9日木曜日

コメの価格はどのように決まって行くのか

備えよ常に! 備えあれば憂いなし
石 斛



農業経済学の大学教授が、コメ価格が決まる

プロセスなどを分析した結果を公表している。

2022年度に行われた分析なので、24~25年の

異常なコメ価格高騰のプロセスには必ずしも

符号しない。

指摘されているのは、コメ価格の形成には、

必ずしも明確な決まり方が存在している

わけではないが、生産者、集荷業者、卸売

業者、小売業者の各段階でそれぞれ決められる

価格がお互いに影響を与え合いながら、

全体のコメの価格水準が形成されて行くとする。

各段階の価格で影響力を持つのは、いずれも

より競争的な環境で決まる価格であると

していて、健全な相互間の競争が存在する。

産地においては、生産、集荷、卸売の3者の

顔触れが、ほぼ固定されているので、相場が

極端に変動することもない。

また、価格の下落局面では、商社系が生産者

からの集荷を断り、逆に農協への出荷を

促すこともあるとされる。

農協と商社系にとっては、双方ともに

[後出しじゃんけん]が有利となるとされる。

生産者は概算金と商社系が提示する価格を

比べて、どちらに出荷するかを決める。

コメ収穫期における生産者価格の形成は、

生産者、農協、商社系の3者による駆け

引きの中で決まってくる。

生産者による出荷先の選択が重要になるので、

生産者がコメ生産を継続するために必要な

生産費が、概算金の水準を左右することになる。

このため、概算金と小売価格に挟まれて、

卸売業者の価格形成への影響力は限定的とする。

卸売業者は、一方では小売業者から得られる

店頭での販売情報を参照しながら、他方では

農協から伝えられる営農の実態を勘案しながら、

両者を調整する役割を果たしている。

農協と卸売業者の間の取引は長期的・固定的で

あり、10年以上にわたって取引が継続して

いることも珍しくない。

農協も安定供給を重視する観点から、取引を

する卸売業者を絞り込む傾向にあるため、

クローズドな関係の中で相対取引価格が決まる。

卸売業者と小売業者の間の卸売価格の決まり

方については、まだ研究レベルでは明らかに

なっていないとしている。

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