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2009年11月26日木曜日

新嘗祭

富士山と雲海  油絵  10号



10月23日は勤労感謝の日でした。

何とかこの一年間、元気に仕事を続けられたことを感謝し

健康で過ごせたことの喜びを味わいました。

戦前は、この日は新嘗祭と呼ばれて、天皇が今年に

収穫された五穀を神の神前に供えて、感謝する祭典が

宮中で行なわれ、国民もそれにならって収穫を祝いました。

五穀は記紀では、コメ(イネ)、ムギ、アワ、豆(大豆)

キビ、または小豆となっています。

今では五穀という言葉も聞くことがなくなり、健康食の

混合米の○○穀米という商品名の方が一般的です。

神嘗祭や新嘗祭という言葉には古い臭い雰囲気を備え

いますが、それなりに農業が国民生活では欠かせない

重要産業であり、国の根幹であった時代には、大きな

意味をもっていました。

今では食糧の40%しか国内で自給しない国になって

しまっては、コメが豊作だといっても、人々に伝わる言葉に

重さが備わっていないのが残念です。

しかし、こうした中でも世界では、一日に2万5千人もの

人たちが飢えで死んでいっている現実を忘れてはなりません。

今年中には、世界の飢餓人口が10億人を超えると

FAO(国連職業農業機関)が報告をしています。

飽食の国の日本人も、今一度、食糧作りを見つめ直して

収穫への感謝の気持ちを持つことが必要でしょう。

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