花と花瓶 油絵 10号
紀元前2世紀の前漢時代に、中国で行なわれていた
蹴鞠がサッカーの起源になるとするのがFIFAの認定。
4年に一度のW杯でベストスリーに食い込めれば、国を
挙げて祝福されようが、大いなる期待を込めて送出された
実力を備えたチームが、グループリーグで1勝も挙げ
られずに敗退すれば風当たりは尋常ではない。
イタリアとフランスでは監督が国民から糾弾され、挙句は
内紛までにも発展。
同じ敗退組みの北朝鮮は、金正日親子が直接指導に
口を出すほど非常に熱烈で、出場選手には「功勲
体育人称号」などの特別表彰も。
最低でも1勝が至上命令であったが、金正日からの
直接指揮が現場監督に「見えない携帯電話」でされて
いるとまで言われて、ポルトガル戦では、ミドルラインを
上げて積極的な攻撃に転じよ、との指示が裏目になり、
攻込まれて7失点となった。
帰国後の監督以下、選手達の身の上が案じられる。
前哨戦の韓国戦で負けて、サポーターのブーイングの中、
監督への支持率が16%にまで落ちていた日本チーム。
母体のサッカー協会の会長も責任逃れのために、汲々と
していて、親からも見放されたチームが生まれ変わった
ように善戦して結果良しに。
目出度し目出度しだが、帰国後の喧騒に、マスコミの
手のひらを返した無節操さに、身に寒さを覚える。
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