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2010年7月10日土曜日

闘いの前と後の落差

花と花瓶  油絵  10号




紀元前2世紀の前漢時代に、中国で行なわれていた

蹴鞠がサッカーの起源になるとするのがFIFAの認定。

4年に一度のW杯でベストスリーに食い込めれば、国を

挙げて祝福されようが、大いなる期待を込めて送出された

実力を備えたチームが、グループリーグで1勝も挙げ

られずに敗退すれば風当たりは尋常ではない。

イタリアとフランスでは監督が国民から糾弾され、挙句は

内紛までにも発展。

同じ敗退組みの北朝鮮は、金正日親子が直接指導に

口を出すほど非常に熱烈で、出場選手には「功勲

体育人称号」などの特別表彰も。

最低でも1勝が至上命令であったが、金正日からの

直接指揮が現場監督に「見えない携帯電話」でされて

いるとまで言われて、ポルトガル戦では、ミドルラインを

上げて積極的な攻撃に転じよ、との指示が裏目になり、

攻込まれて7失点となった。

帰国後の監督以下、選手達の身の上が案じられる。

前哨戦の韓国戦で負けて、サポーターのブーイングの中、

監督への支持率が16%にまで落ちていた日本チーム。

母体のサッカー協会の会長も責任逃れのために、汲々と

していて、親からも見放されたチームが生まれ変わった

ように善戦して結果良しに。

目出度し目出度しだが、帰国後の喧騒に、マスコミの

手のひらを返した無節操さに、身に寒さを覚える。

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