O157に代表される腸管出血性大腸菌は、牛や
豚など家畜の腸内に住んでいて、家畜の排出する
糞便中にも排出される大腸菌の一種で、その菌に
汚染された生肉や生野菜、井戸水などがヒトの
体内に入り、感染すると食中毒を発症する。
この大腸菌は、酸に強く、胃酸では死なない。
腸に達すると強い毒性を備えた多量のベロ毒素を
造り出すと共に、どんどん増殖する。
激しい腹痛や血便があり、症状が進行すれば
毒素によって、腎臓の毛細血管の内皮細胞が
破壊され、急性腎不全の状態の溶血性尿毒症
症候群(HUS)という重篤な合併症を起こす。
幼児や高齢者は、死に至る危険性が増す。
1996年、小学校での集団発生事例が多発し、
夏には大阪府堺市で、学校給食によるO157集団
中毒では数千人を超える患者が発生している。
それ以降、腸管出血性大腸菌(EHEC)感染症は
1999年から年間約 4,000件前後の発生が続く。
2015年8月26日現在では、2129件の報告がある。
2011年4月に富山県、福井県などで発生した焼肉
チェーン店での生肉食による広域集団食中毒発生
事件後、厚生労働省は2011年10月に生食用食肉の
規格基準を改正し、2012年7月に牛生レバー提供の
禁止を行った。
感染予防に備えた対策は、生レバーは勿論のこと
生肉食を避けることと、家庭内の調理で生肉を
触った手、包丁、まな板で野菜に触れないこと。
75℃で1分以上の加熱で菌を死滅させること。
ハンバーグなどは中心までしっかり加熱すること
など、レバーや生肉料理には注意を払うこと。
備えよ常に! 備えあれば憂いなし
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