世界保健機関(WHO)は、人の疾病治療に重要な
働きを備えている抗菌薬を、食用家畜に使う
ことを大幅に抑制するよう各国に求めた。
抗菌薬は人の病気の治療のほか、特に中国では
畜産・水産業や農業分野でも多量に使用される。
病気の治療以外にも、家畜の成長促進目的で
飼料に混ぜて家畜に与えられている。
動物に使われる抗菌薬の中には、人の薬と同じ
薬や、よく似た成分を備えた薬も含まれている。
そうした薬を使い続けて家畜の体内に耐性菌が
できると、家畜の肉や卵の摂取、排泄物の
環境への排泄からの間接的な摂取を通じて
人体に取り込まれて抗菌薬への耐性ができる。
欧州では1990年代に、家畜への抗菌薬使用の
規制が始まり、EUは2006年に成長促進目的での
使用を全面禁止にしている。
WHOは、人の治療に使われる約30種類の薬を
「医療上重要な抗菌薬」としてリスト化して、
2017年11月にこれらを家畜の成長促進目的には
使わないよう求めるガイドラインを発表した。
他方、新興国では経済成長で食肉の需要が増え、
畜産での抗菌薬使用量が増加し続けている。
日本では、食品安全委員会が「人へのリスク
なし」と評価した抗菌薬以外は、家畜の成長
促進に使えないようにすることにした。
それで新たに規制されることになった薬の中に
人の治療では、ほとんどの抗菌薬が効かない
多剤耐性菌への効果を備えている最後の「切り
札」ともされている薬のコリスチンも含まれ。
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