木材と鉄などの金属製品主体の時代から、
石油から産み出される合成樹脂、プラス
チックが加わることで、人間社会の生活
環境は格段の進歩の恩恵を受けた。
経済協力開発機構(OECD)によると、世界の
プラスチックの生産量は1970年代から急拡大し、
1990年ごろは年間1億トン程度だったが、
2000年ごろには2億トンを超え、2019年には
4億6000万トンに達した。
1950年から2015年までに累計83億トン以上
生産されたが、うち63億トンが廃棄された。
生産量の拡大とともにプラごみ量も増加する
一方で、2015年時点で年間3億トンを超え、
19年には3億5300万トンに達し、2000年の
2倍以上に増加。
OECDの2022年の報告書によると、発生した
プラごみの50%は埋め立てられ、19%は焼却
処理されるが、22%は環境中に放出されて、
リサイクルされるのは極く僅かだとされる。
国連環境計画(UNEP)は、2023年5月にプラス
チックの[使い捨てからリサイクル]といった
[捨てる経済]から[再利用経済]に政策転換する
ことにより、2040年までにプラごみを最大
80%減らせるとの報告書を発表している。
韓国・釜山で約170ヶ国が参加して開かれた
第5回政府間交渉委員会の議長条約案の前文には
[締約国はプラスチック汚染が急速、大幅に
進み、深刻な人間の健康問題になって持続
可能な環境、社会、経済に悪影響を及ぼす
ことに憂慮する]と明記された。
条約の目的は、プラごみによる環境汚染を
防ぐことであり、プラごみ排出の削減にある。
だが、プラごみの海への流出量は増加し続け、
いくつかの推定があるが[少なくとも年間
800万トン]とされ、既に海洋には1億5000万
トンのプラごみが存在すると指摘されている。
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