春 白雪の峯 油絵 10号
お正月飾りの代表が門松ですが、最近では神社や人が
集まる場所以外では見かけなくなりました。
戦後の一時期までは一般家庭でも玄関に松の小枝を
水引で飾って、打ち付けていました。
左に雄松、右に雌松と一対にして取り付けます。
松の木には神様が宿るとの考えから、門松は新しい年に
備えて、年神を迎えるための神聖な依代(よりしろ)と
されています。
起源は平安時代で中国から伝わってきました。
平安時代の末期には、庶民の間にも広がり、特に農家
では広く普及していたようです。
「小松引き」と呼ばれる、平安時代の貴族達が好んだ
行事があります。
宮中の年中行事の一つであった「子の日遊び」を神事化
したもので、御阿礼(みあれ)野と呼ばれる場所にあった
神館(こうだて)跡で、生えている小松を根ごと引き抜き
燃灯草(玉箒草:たまはばきぐさ)を添えて神前に供える
重要な行事です。
この「子の日の小松」を貴族達が持ち帰り、飾ったのが
門松の始まりといわれます。
関西では、松を玄関に取り付けるときには、寝付きの
雌雄の松を使用するのは、当時の名残です。
戯れ歌に「門松は冥途の旅の一里塚、めでたくもあり
めでたくもなし」がありますが、やはり目出度くあって
欲しいものです。
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