黄葉の渓流 油絵 10号
世の中で硬い物、重たい物の代名詞が鉄。
押しても引いても開かない重さを備えた鉄のカーテン、
一旦決めたら梃子でも動かない意志を備えていたイギリス
最初の女性宰相、鉄の女こと、マーガレット・サッチャー.。
今、鉄の国は中国で、世界の生産量の40%を占めており
かって、中国に近代的な製鉄技術を教えた日本の5倍の
生産量となっている。
相手が量産ならば、こちらはユニークさでと、日本では
新しい鉄が生まれてきています。
ごつくて重い鉄から、薄くて軽い鉄をと、暑さが20%も
薄くなったのに40%増の強度を備えた鉄を新日鉄が開発。
軽くて丈夫という条件は、自動車などの輸送機器には
省エネルギーに結びつくために注目されています。
同じような条件を備えた物に、ガラスの半分の重量で
数倍の強度を備えた樹脂のポリカーボネイトの開発。
先日関門海峡で、自衛隊の艦船がコンテナー船に衝突し
尖った船首が相手船の船腹を大きくえぐっていました。
船首が柔らかくて変形し易さを備えていれば、あれほど
大きな破損もなく衝撃も少なかったことでしょう。
既に、柔らかかくて、衝撃を吸収し易い鋼材が開発されて
おり、これから建造される船舶には使用される計画です。
また、柔軟性を生かしてビルや橋の耐震技術に生かす
ことも研究されています。
鉄は硬くて重いばかりでない時代がやってきます。