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2010年1月10日日曜日

何のために危険を冒すの? 名誉?

アンスリウム  油絵  10号



6日にイエメンの首都サヌアで、日本とイエメンとの間で

アジア杯最終予選が行なわれました。

イエメンといえば、サウジアラビアがあるアラビア半島の

先端にあり、スエズ運河を通り抜けて来た船が紅海から

アカバ湾を通ってインド洋に出る海路の動脈の出入り口に

面していて、海峡を挟んでアフリカのソマリアに対している。

しばしば、海賊の襲撃でニュースに登場するソマリアと

イエメンには、海賊の出撃基地があり、居住する部族達に

とって海賊行為は、生活に備えた生業となっている。

昨年の暮れの米旅客機爆破未遂事件の犯人は、イエメンを

拠点とするアルカーイダの基地で訓練を受けている。

元々は、イエメンは部族単位で南北に分かれていたのが

統合して一国になったものの、反って部族間の対立が

拡大して、現在内戦状態になっている。

首都サヌアを挟んで南北に反政府部族が出撃拠点を

備えていて、サヌアへの攻撃を仕掛けるというソマリアと

同じようなパターンになっている。

無政府状態の国のソマリアと同じ状態になれば大変と

サウジだけでなく米英なども政府支援を続けている。

しかし、アルカーイダのテロ未遂事件の発生や、反政府

部族による首都サヌアへの圧力が強まる中、1月に入って

3日に米英の大使館が閉鎖され、また、日本の領事館も

4日に業務を中止している。

試合は平山のハットトリックとなるゴールで3-2で辛勝。

すべては結果良しではあるまい。

アフリカ選手権では10日に、トーゴの選手団がアンゴラで

銃撃されて3人の死者が出て、出場を取りやめている。

テロ戦士の跋扈する中へ日本のチームがのこのこと

無防備で出かけて行くのは、怖いもの知らずと言うより、

平和ボケ以前の愚行以外の何ものでもなく、全く危機

管理の基本を備えていない暴挙だ。

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