2020年8月25日火曜日
雲南省でバッタ被害拡大 ラオスから飛来
宝珠のカマキリ 二月堂
八月初め、中国の雲南省政府は、ラオスから
飛来した黄脊竹蝗(黄色角竹バッタによる
農作物の被害が拡大していると警戒を発令。
雲南省の南部に隣接するラオスからシーサン
パンナ・タイ族自治州、プーアル市、紅河
ハニ族イ族自治州を含む4州・市と9県47村の
広範囲にわたって、竹やバショウ、トウモロ
コシ畑が食い荒らされ、被害面積は15万5834畝
(約1万389ヘクタール)に及ぶという。
バッタの群れは、半月余りの間に国境地帯から
既に、200Kmほども北上し、省都昆明市から
100Kmほどの玉渓市に到達しているという。
中国では、毎年在来種のバッタが各地で発生し
蝗害をもたらしている。
6月には、広西チワン族自治区にある全州県で、
また、湖南省寧遠県でも、在来種の[越北腹露
蝗]が発生、中南部だけでなく東北部の黒龍江
省と吉林省でもバッタ被害が確認されている。
蝗害防止に備えた研究も進められており、
中国科学院の研究チームは、バッタの中でも
最も広範囲に分布するトノサマバッタが放出
する複数の化合物を分析した。
研究では、同じ種類のバッタが何匹か近距離に
集まると、[4-ビニルアニソール(4VA)]と
呼ばれる化合物が放出され、群れになれば
なるほどこの化合物が多く放出され、互いを
誘引する働きを備えていることが判った。
研究チームは、バッタがフェロモンを放出する
機能が触角の一部に存在し、機能に必要な
遺伝子を特定した。
遺伝子操作で鍵となる遺伝子[Or35]を欠落
させると誘引機能が失われたという。
遺伝子操作によって、バッタの群生を食い
止めたり、4VAの放出を追跡することで大群の
発生を予測したり、群れを誘引駆除したりして
有効な蝗害対策の可能性が高まったとしている。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿