中國中部の湖北省武漢市と北東部の遼寧省
大連市で、2月に高齢者によるデモが発生した。
2月8日には、武漢市の市庁舎前に定年退職した
高齢者が市庁舎の前に集まり、医療保険制度
改革に対する抗議デモが行われた。
デモの参加者は、国有企業を定年退職した者
などを含め、およそ1万人が参加。
このデモで、納得できる回答が得られなかった
として1週間後の15日に、2回目のデモが行われ、
参加者は数万人に膨れ上がったと伝えられる。
中国では、公的医療保険制度の改革関連で
各地で様々な紛糾が見られ、2022年8月には、
北京市でも銀行で行列ができる騒ぎも発生。
中国では、現役の従業員と定年退職者は、
医療保険専用の個人口座(医療保険口座)を持って
おり、国の基本医療保険基金から、年齢に
応じて、所定の金額がこの口座に振り込まれる。
医療保険口座に振り込まれた金額を[通院補助]と
呼んでおり、この資金は現役の従業員や企業が
支払った保険料に相当する。
医療保険口座の資金は、通院の自己負担部分の
支払いや薬代の支払いに使用することができる。
厳しい財政状況に置かれている地方政府は、
資金不足を補うために、この医療補助を減額
する改革案を打ち出して、高齢者の反発を
招き、デモに繋がった。
ゼロコロナ政策の解除を求める市民のデモでは
白紙を掲げ、白紙デモ行進をしたが、高齢者の
デモは白髪デモと呼ばれているようだ。
地方政府は、財源の3割、或いはそれ以上を
土地の使用権の売買代金に依存して来た。
しかし、不動産バブルの破裂で、土地売却
収入は2022年には、前年比23%減少した。
ここに、新型コロナウイルス対策のために
大規模に実施されたPCR検査の支出が財政を
圧迫しているため、取れるところから取れと
ばかり、高齢者の貯蓄が狙われたのだ。
高齢者にとっては、自分が保有する口座から
医療保険改革の名の下、預金が持っていかれる
ことに反対しているのだ。
備えよ常に! 備えあれば憂いなし
健康と安心のメタボへの備えは?
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