アラル海は、年間降水量が200mm未満の
砂漠の中にあり、北から流量が少ない方の
シルダリアはアラル海の北部のカザフスタン
から流入し、現在は僅に形を止める小アラル
海の主な水源となっているが、シルダリヤ川も
流域での灌漑用の取水により、僅かな水量が
残るのみになっている。
大アラル海の主な水源だったアムダリヤ川は、
シルダリアとともにパミール高原・ヒン
ドゥークシュ山脈などを水源として、アラル海に
流入していたが、現在はアラル海まで到達して
おらず、途中で消えてしまった。
主な原因はソ連邦時代、トルクメニスタンに
開削された世界最大の灌漑および水道用運河。
この運河は 1,375 km 以上に渡り航行可能であり、
年間 13 km³ の水をアムダリヤ川から取水して
トルクメニスタンのカラクム砂漠を横断。
この運河によって周辺に綿花のモノカルチャー
大農場の建設を推進し[砂漠を緑豊かな農地に
変えた『社会主義の勝利』である]として
大いに喧伝された。
だが、運河は手掘りによる掘削で、河床の
防水対策がなされていない原始的な工法で
構築されたため、流れ込んだ水の半分が
灌漑目的地に至る前に地下への浸透で失われ、
また、地下水位の上昇により大規模な塩害を
引き起こし、開発された農地も塩害により
現在では広範囲にわたって放棄されている。
豊かな湖であったアラル海を死の湖とした。
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