残雪の富士山 油絵 10号
お彼岸入りの前には、森を支配していたセミたちの声が
今はほとんど聴けなくなって知っている。
切れ間もなく鳴き交わしていたツクツクボウシの声が
時折、森の奥から弱々しく聞こえてくるだけで、一気に
静けさが戻ってきています。
昼間には、聞くことの出来たミンミンゼミの声も全く
聞こえなくなり、季節が替わっていることがわかります。
お堂の前に座って、子供の頃には森のセミの王者として
一目置いていたミンミンゼミのことを思い出していました。
セミ取りの網などでは決して届かない高い木に止まり
その姿を見ることすら難しい風格を備えたセミでした。
高い木のある神社や森でしか出会えず、その鳴き声は
あくまでも澄んだ響きを持っていました。
鳴き方をツクツクボウシの時と同じように、注意して
聞いていて気がついたことは、ミーンから鳴き始めて
最後は、ミーーンで終わるまでの回数やクセを数えて
みたのです。
圧倒的に多いのが5回と6回がほぼ同数でした。
面倒くさいのか3回どまりというずぼらなセミも居て
何か意味があるのかなと、注意して聞きましたが、ただ
クセか、個体差だけのようでした。
4回が1~2度続いて、5回鳴きというタイプも、居る
ことは居ましたが、大抵は最初から終りまで、5回なら
5回と決まっているようです。
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