秋の渓谷 油絵 10号
通勤や散歩でとおる住宅地や公園などでは、ハイビスカスが
満開の時期を迎えています。
特に、目に付くのは柔らかなピンク色を備えた種類の
八重咲きで、豪華な雰囲気を持っています。
ブッソウゲに似た濃い赤色の八重咲きもありますが、園芸
品種の庭木などには、やはりピンク系が好まれるようです。
中国の明代(1368~1644)の後半頃になって、神話の
木であった扶桑が、この佛桑花・ブッソウゲを指すように
なったようですが、扶桑とは日本を指す言葉でした。
扶桑は戦艦の名前としても登場しています。
また、徐福が秦始皇帝に命じられて、東の蓬莱の国に
不老不死の薬を求めて旅立ったのは、東方の遠い海上に
仙人の住む島があるとの伝説があったからでした。
この頃から扶桑伝説があったようで、東の海上、遥かな
果ての日の昇るところには扶桑と呼ばれる木があると
信じられていました。
倭が地理的に扶桑国の条件を備えている、東方海上に
ある国であることが理解できるようになっても、中国の
歴代皇帝にとっては、倭は蛮人の住む国であり、扶桑国と
することはありませんでした。
江戸時代の学者、荻生徂徠は扶桑国は、関東地方を
指しているとの説を主張していました。
こうしたこともあって、日本では都合の良いようにこじつけて、
扶桑が日本の別称であるとしたのです。
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