2010年、尖閣諸島で中国漁船による日本の海上
保安庁の警備船に対する衝突事件に端を発した
レアアースの対日輸出規制策は衝撃的であった。
日本の先端産業にとって、欠かすことのできない
レアアースの世界生産量の9割を中国が占め、
日本は必要量の大半を中国に依存していた。
対日輸出量の削減と価格の爆騰。
レアアース不足対応に備えた国運をかけた対応で
著しく進歩したのが、代替品開発や不使用品の
開発だったが、最近、レアアースを使用しない
自動車用モーターが開発され、ホンダの新型
小型HVミニバンに使用されることとなった。
HVのモーター部品として高温環境で使われる
高性能磁石「ネオジム磁石」には、耐熱性を
高めるためジスプロシウムやテルビウムなどの
レアアースが欠かせなかった。
新型モーターは、特殊鋼メーカーが磁石の成分を
超微量単位で調整し、ホンダは磁石周辺の熱が
発生しにくいモーターの形状を考案することで
耐熱性を備えたHV用モーター開発に成功した。
中国のレアアースを政治の道具とする政策に
備えた対応が様々な分野での進んでおり、
中国からのレアアース輸入量はほぼ半減。
備えよ常に! 備えあれば憂いなし
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