第1回ノーベル生理学・医学賞受賞が当然であった
日本が誇る北里柴三郎博士によって発見された破傷風
菌は、土中など空気のない所を好み、酸素がなければ
活発に増殖を続ける嫌気性細菌。
この破傷風菌が体内に入れば、恐ろしいほどの毒性を
備えた成分の「テタヌストキシン」を出す。
致死量は体重1Kg当りが、約1ng(ナノグラム)/kg、
10億分の1mgとされ、体重60Kgの人なら60ngとなる。
目にする埃より遥かに小さく、電子顕微鏡の世界だ。
破傷風菌は、私たちが生活し、移動する範囲のほぼ
どこにでもある土の中に普通に存在している。
従って、常に破傷風菌に接触していながら感染しない
のは、ほぼ全ての日本人は幼児期に破傷風ワクチンを、
接種しているからだ。
だが最近、破傷風で死亡する人数が2000年前後には
十数人だったのが、2010年以降は年々増加し続けて、
現在では100人に届きそうな勢いなのだ。
専門家は、この現象について破傷風ワクチンが効かない
スーパー破傷風菌が出現したのではなくて、ワクチンの
効果が失われてきているからだと説明している。
破傷風ワクチンの効果は、接種後30年を過ぎると
効果が薄れて行くので、50歳超の人に感染者が多い。
高齢者が破傷風菌で死亡するケースが多いのは、
アウトドアや山登り、田舎暮らしなどを始める人が
増えているのが原因だと指摘。
致死率が70%にも達する死神、テタヌストキシンの
犠牲にならないために、再度ワクチンの接種をして
感染に備えることを強く勧めている。
備えよ常に! 備えあれば憂いなし
健康と安心のメタボへの備えは?
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