9月6日午前3時過ぎに発生した北海道胆振東部
地震では、震源地に近い苫東厚真発電所は
地震の激しい衝撃を受けて発電設備にも大きな
損傷が発生し、道内の電力供給が大混乱した。
苫東厚真発電所には、3基の石炭燃焼による
発電装置を備え、総出力は165万Kwで、うち
3号機は70万Kwの発電能力を備える道内最大と
なる北海道電力の主力機。
日本では、電気エネルギーの約3割は石炭に
発電に依存しているとされ、世界では4割が、
特に中国ではエネルギー源の7割は石炭だ。
原子力発電設備新設が不可能な日本では、
今後共石炭発電依存は避けられない。
今、注目されているのが中国電力大崎発電所
構内で出力166,000Kwの実証試験が行われて
いる酸素吹IGCC設備。
高品質を備えた瀝青炭を使用せずに、より
品位の低い石炭の亜瀝青炭まで広く使用可能で、
粉末状にした石炭を、酸素と共に炉内にを吹き
込み、粉末状の石炭を蒸し焼きにして一酸化
炭素と水素を主成分とする可燃性ガスを生成。
この燃料ガスを精製して燃焼し、ガスタービンを
回し発電するとともに、ガスの排熱を回収して
蒸気を発生させ、蒸気タービンでも発電する。
この新技術が、最終目標としているのは、
石炭ガス化燃料電池複合発電(IGFC)と二酸化
炭素(CO2)の分離・回収技術を組み合わせた
革新的な“低炭素”石炭火力発電を実現すること。
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