習近平は、今年5月に武漢ウィルス拡散による
世界経済の収縮と米国との貿易戦争や華為を
巡る対立から、今後、中国経済は[内循環]を
目指すとの方針を明らかにした。
内循環とは、国内で経済を回す内需を柱にした
経済活動を推し進めることを意味する。
しかし、海外は勿論、国内の専門家からも、
現在の中国が備えている経済環境では無理な
話だと否定的な指摘が多い。
理由は、極端な所得格差が存在しているため、
金持ち層だけが夢見る話で終わるとする。
2018年度のIMFの統計では、中国の1人当り
名目GDPは9580ドルで、世界では72位。
一つの大きな壁である1万ドルの壁を超える
前に経済の伸びが勢いが失速し、力を失って
[中所得国の罠]に嵌ってしまったこと。
最近の中国の所得層の内訳では、1億1000万
人が月収500元(約7898円)以下で国民全体の
7.5%を占める。およそ14人に1人だ。
月収1000元(約1万5796円)以下では3億1000
万人で、全体の23.5%、月収2000元(約3万
1591円)以下では7億1000万人となり、国民
全体の約半分、50.7%を占めている。
更に、近年の不況で都市部に居た農民工が
職を失って帰郷しているため、貧困化と可
処分所得の減少が続いている。
中国本土では、0.4%の国民が中国の7割の富を
保有し、少なくとも国民の25%を占める3億
5000万人の貧困人口が持つ富は約1%程度。
この極端な所得格差に加え、健康保険や老齢
年金などの社会保障証制度が未だ備えられて
いない状態で、消費活動が活性化して経済が
回る内循環は夢のまた夢だ。
2019年現在、中国国民の個人消費(対GDP比)は
わずか38.8%に過ぎず、韓国の49%、ドイツの
52%、更に米国の68%とは比較にならない。
また、1人当たりの個人消費額では、米国は
中国の15.2倍となっている。
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