ページ

2020年11月2日月曜日

中国 「内循環」政策の成功は夢の夢

備えよ常に! 備えあれば憂いなし
御陵の柿



習近平は、今年5月に武漢ウィルス拡散による

世界経済の収縮と米国との貿易戦争や華為を

巡る対立から、今後、中国経済は[内循環]を

目指すとの方針を明らかにした。

内循環とは、国内で経済を回す内需を柱にした

経済活動を推し進めることを意味する。

しかし、海外は勿論、国内の専門家からも、

現在の中国が備えている経済環境では無理な

話だと否定的な指摘が多い。

理由は、極端な所得格差が存在しているため、

金持ち層だけが夢見る話で終わるとする。

2018年度のIMFの統計では、中国の1人当り

名目GDPは9580ドルで、世界では72位。

一つの大きな壁である1万ドルの壁を超える

前に経済の伸びが勢いが失速し、力を失って

[中所得国の罠]に嵌ってしまったこと。

最近の中国の所得層の内訳では、1億1000万

人が月収500元(約7898円)以下で国民全体の

7.5%を占める。およそ14人に1人だ。

月収1000元(約1万5796円)以下では3億1000

万人で、全体の23.5%、月収2000元(約3万

1591円)以下では7億1000万人となり、国民

全体の約半分、50.7%を占めている。

更に、近年の不況で都市部に居た農民工が

職を失って帰郷しているため、貧困化と可

処分所得の減少が続いている。

中国本土では、0.4%の国民が中国の7割の富を

保有し、少なくとも国民の25%を占める3億

5000万人の貧困人口が持つ富は約1%程度。

この極端な所得格差に加え、健康保険や老齢

年金などの社会保障証制度が未だ備えられて

いない状態で、消費活動が活性化して経済が

回る内循環は夢のまた夢だ。

2019年現在、中国国民の個人消費(対GDP比)は

わずか38.8%に過ぎず、韓国の49%、ドイツの

52%、更に米国の68%とは比較にならない。

また、1人当たりの個人消費額では、米国は

中国の15.2倍となっている。

備えよ常に! 備えあれば憂いなし

 健康と安心のメタボへの備えは?









0 件のコメント: