雨上がりの午後に、法隆寺の仏たちの展示を観に
博物館に出かけました。
布dんのひの一般参観では、薄暗い基壇の中に立って
いる仏像の姿を見るといっても、全体像を遠くから
眺めるだけで終わってしまいます。
博物館で展示されている仏像たちは、損傷などに備え
た柵や囲いもなく、周囲を自由に回って身近に見られる
ようになっているので、仏像表面の塗りの跡や木目
なども見ることもでき、通常は見ることの出来ない
背面も見ることが出来ます。
会場では、観察が目的になってしまって、仏への信仰
の気持ち、ありがたさを忘れてしまっていることには
申し訳なく思います。
いつもなら、お寺でありがたく拝んでいる三尊佛も
ここでは、手を合わせている人を見かけることはあり
ませんでした。
日本を代表する日本画の大家の手で写し取られた
世界でも最高クラスとされる、白鳳時代の壁画も、
同時に展示されていました。
壁面に残るひび割れや顔料の剥落の状態など細微な
部分まで描かれている大絵画です。
法隆寺の再建の時に描かれたとすると1300年も
経っていて、丁度、高松塚の美人壁画が描かれた直ぐ
後の時期と推定できます。
このことから、高松塚の美人画を描いたであろうと推測
される高句麗からの渡来系の黄文につながる画工と
同一人が、これらの壁画を描いた可能性が非常に高い
と推測できるとのことで、特に興味が持てる展示でした.
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