
JRや近鉄で京都駅に近づくと先ず目に入るのが東寺
の五重塔です。
平安遷都直後に、都の東と西を鎮護する目的で建立
されたのが東寺と西寺でした。
今は、堂塔は東寺でしか見られませんが、これらも
度重なる兵火や火災で焼失しては再建の歴史を繰り
返し、現在の五重塔は5代目だということです。
弘法大師のゆかりの寺として、京都の人たちには、こと
のほか、思い入れの強いお寺です。
1644年に再建された、この五重の塔は、日本最大の
五重塔として、また、二層から上には高欄を備えていて
屋根の厚みと相まって、重量感が他を圧倒しています。
古い五重塔は、日本最古の木造建造物として有名な
法隆寺の五重塔ですが、若草伽藍焼失後、700年
前後に再建されましたが、心柱が年輪年代法による
検査測定の結果、594年伐採となったため、再建まで
100年間ほども、心柱が保管されていたことになる
不可思議さが、再建論にも影響を与えています。
平城遷都の時に藤原京の薬師寺から移築された
西ノ京の薬師寺の五重塔は、近年再建された西塔と
相対して建ち、東塔として初秋の空に聳え立っています。
佐々木信綱の詩にも登場している人気の塔です。
行く秋の 大和の国の 薬師寺の
塔の上なる ひとひらの雲
「備えよ常に! 備えあれば憂いなし」ですね。
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