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2008年12月19日金曜日

美濃菊

ひまわり畑の富士山  油絵  10号





秋を彩る菊花展では、普段は見ることの出来ない

珍しい菊が出品されています。

それでも出品者が競うのは大輪の菊の花が中心です。

大きいものでは直径が20cmぐらいもあるものが

豪快に咲いていて、圧倒されてしまいます。

中には懸崖に仕立てて、滝のように、或いは着物の

袖を思わせるような艶やかなものもあり、それぞれ

出品者のこの日に備えた苦労の積み重ねが感じ取れ

る労作が溢れています。

大輪の花を見ると花弁が内側に盛り上がって球状に

なっているために、どこに花の芯があるのか判らなく

なっています。

このような大輪の球状の聞くが生み出される前の形に

美濃菊と呼ばれる江戸時代から伝わる種類があります。

各藩が競って育てて改良を加えてきた種類らしく、花弁

外へ張り出して、舟の帆のようにせり上がって円状に

花芯を囲んでいます。

15cmほどはある大輪で、帆立状の花弁が取り囲んで

独特の美しさを演出しています。

美濃地方で盛んであったので美濃菊と呼ばれていて

優雅さを備えた古典菊として今でも根強い人気をもって

いて、愛好家による保存会が組織されているそうです。

備えよ常に! 備えあれば憂いなし」ですね。
 
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