子供達の四重奏 油絵 10号
北風が電線を鳴らし、木の葉や砂埃を吹き上げて通りを
吹き抜けて行く中を、冷たさに備えて、コートの襟を立て、
マフラーで耳を覆ってうつむきに歩いて行き交う人々。
通りに面したお寺の塀の上に出ている蝋梅の枝には
ちらほらと花が開いている様子が見えています。
続いている寒い天気から、暖かい日に変われば、一気に
花が開いて、芳しい薫りで道行く人を楽しませてくれる
ことでしょう。
蝋梅が満開になっている場面の動画を見ましたが、冬日
の下で、のどかに蝋梅の香りを楽しむ人たちの幸せに
羨ましさを覚えました。
梅の字があるので、ウメの仲間と誤解してしまいますが、
ウメとは別の種属で、唐の時代に日本に伝わりました。
水戸や大阪城の梅林の中にも、幾つか植えられていて
ちらほらと咲き始めた早い時期には、この蝋梅に人気が
集まっています。
満開のときに木の下に行けば、香りの強さに圧倒されて
しまいますが、一枝を部屋の中などに挿しておくと、丁度
程よく薫りを楽しめてうれしいものです。
盆栽仕立ての紅梅も香りが可なりきついですが、蝋梅と
一箇所に置いた時には、二つの強い香りが混ざり合って
とんでもないことになってしまった覚えがあります。
やはり、花の香りは競わせずに、一つずつ楽しむもの
なのですね。
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