花と青い花瓶 油絵 10号
2月に入って、今年も中国大陸からの黄砂の飛来が
始まりました。
月初めには微量ながら、日本の北部地域で観測されて
いたのが、11日には広範囲に飛来が見られました。
12日、朝から好天でしたが、午後には10Km先の山が
霞んで見えなくなり、晴れた12日には入日を楽しみにして
やって来ていた人たちを落胆させてしまいました。
中国の黄土地帯では開墾され尽くされてしまった畑地が
広がっていて、水不足のために見るだけでも乾燥化が
進んでいることが判ります。
また、ゴビやタクラマカンの砂漠では、石炭の露天掘りや
レンガ用の粘土を取るために至るところが掘り返されて
表土が砂塵となって舞い上がっています。
最近5年間ほどの間で、黄砂の飛来度合いが著しく
多くなっているのは、農地の乾燥化、草原の消滅による
表土の露出、さらに荒地化が急速に進んでいるからです。
著しい砂漠化防止と緑化に備えた植林などにも積極的に
取り組んではいても、原状回復だけで100年かかるとか。
日本国内でも車だけでなく洗濯物の汚染、更にはレタスや
キャベツなど、生食される葉を巻く野菜にとっては、黄砂の
降砂は深刻な問題となります。
さらに工場の煤煙や化学物質が黄砂に付着していることも
観測されているため、一段の健康への備えが不可欠です。
黄砂で市街が覆い包まれ、年々砂漠が郊外に迫っている
北京市でひどさに、朱鎔基前首相が、このままでは北京
市は遷都せざるを得なくなると言った話があるほどです。
0 件のコメント:
コメントを投稿