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2009年4月9日木曜日

ツバキ

滝  油絵  10号



照葉樹林帯で咲く花の代表格で、温かさを感じさせる

ところから、春の花として万葉集の時代から、身近な花

として親しまれてきました。

東南アジア各地に原種が在るようですが、日本では

ヤブツバキとして知られています。

ただ、ツバキ園などを訪れて見学すると、その種類が

非常に多いことに驚かされます。

同じ春の花木でウメも種類が多く、100種を越えていて

それぞれに名前が付けられています。

しかし、ツバキとなると種類は格段に増えて、300種を

超える種類を育てているツバキ園があり、なお、新しい

種類を募集していますから、海外の種類も加えれば

500種類にも達するのではないかととさえ思えます。

国内では、春先に咲く花木として備えている趣が、特に

武士社会や茶道の花として好まれて、競って各藩でも

栽培し、新種を生み出す努力を重ねました。

江戸時代には、町民社会にも広まって、今日のような

種類の豊富さを誇る花木になったようです。

山道を歩いているとツバキの花びらが落ちているのに

よく出会いますが、時には見上げても何処で花が咲いて

いるのかが判らないほど頭上高くで花を付けている場合も

あり、椿の木は10m以上に、大木では20mほどにも

達するようです。

用材としても珍重されていますが、今では大きな木は

伐採され尽くされて入手が困難だと言われています。



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