玉葱と書物のある静物 油絵 10号
車が信号で止まった時、傍らの林に小鳥が数羽餌を漁って
いるのが見えました。
家内が、何というとりだろうと聞くので、木陰になっている
芝草の上を動く小鳥を見て、ミソサザイだと気付きました
こげ茶色で地味な色合いの小鳥がピヨンピヨン跳ねています。
日本に居る小鳥では一番小さな鳥ですが、このように
車の往来のある街近くまで出てくることには驚きでした。
この小さな小鳥に、なぜ古代から立派な、大きな名前や
いわれを付けられるほどの貫禄を備えているのか、考えると
不思議なことです。
応神天皇の子、仁徳天皇が生まれた時、産屋にミミズクが
入ってきたので、翌日、武内宿禰に話すと、宿禰は、昨日
生まれた自分の子供の産屋には、鷦鷯(さざき)が飛込んで
来ましたが、共に、これは瑞兆です、と応えました。
そこで、二人の子供の名前に、飛込んできた瑞兆となる
鳥の名前を交換して名付けたと日本書紀に書かれています。
さざき、ささぎは、ミソサザイの古代の呼び名であり、仁徳
天皇は「大鷦鷯天皇」(オオサザキノスメラミコト)でした。
王者にゆかりのあるのは日本だけでなく、西洋ではもっと
一般的な寓話としてこの小鳥は登場しています。
ミソサザイは森の王に立候補して、森の王であるイノシシと
闘い、耳に飛込んでイノシシを倒しましたが、誰もミソサザイを
王として認めなかったという話です。
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