花畑と青い山脈 油絵 10号
山裾にある幾つかの池は、今が丁度探鳥を趣味とする
人たちで賑わっている。
山の中の探鳥は望遠鏡を担いで、小鳥のさえずりを
頼りに近づき、鳥の姿を捜し求めることになる。
しょっちゅうやって来る人は、小鳥が縄張りとしている
範囲や、移動するルートなどの情報を備えているため
新参者に教えている場面に、何度か出くわした。
高木の枝を渡っている小鳥の姿を的確に双眼鏡で
捉えるのは、素人では至難の業であり、一定のレベルの
池や湖での探鳥は、肉眼で位置が確認でき、相手も
急激な移動をしないので、図鑑を片手にして、写真と
見比べながら探鳥を楽しめるためか、比較的年配の
人たちのグループが目立つ。
先日、年中いてるカルガモに混じって、マガモが泳いで
いるのを見ていると、そのなかに、全身が真っ黒に見える
カモガ混じっているのに気付いた。
真っ黒だから、クロガモとでも呼ぶのかなと思っていると
近くの人が、クロガモがいると叫んだ。
そのときに、おれの方が早くから見つけて観察していたぞ、
と、変な優越感を覚えたものだ。
水面を泳ぎまわり、時々鳴き声を上げて追いかけっこを
している姿を見ていると、探鳥が趣味でなくとも心が和む。
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