広い公園の芝草が、所かまわず鍬で掘り起こした
ように一面荒らされて、子供たちが遊ぶことも
出来ないような荒れ地に変わり果てていた。
ミミズを漁りに来るイノシシの仕業だ。
夕刻に、出てきたイノシシが餌を探している傍に
3mほど近づいてもこちらを完全に無視。
安全に備えて近づくなと看板があるが、人間の
近くに平気で近づくほどに人間社会の一員だ。
イノシシの食害だけでなく、今ではシカが第一位。
イノシシの年間食害額55億円を超えて65億円に。
農林水産庁の報告では平成26年度の鳥獣被害
額は191億円に上り、シカ、イノシシに次いで
サルの被害も13億円と増加している。
サルは賢く、どのような場所へも入り込むうえに
殺除しにくいので非常に厄介だ。
鳥獣による被害の増加は営農意欲の減退や
耕作放棄地の増加にもつながることに。
耕作地防護に備えた電気柵が普及しつつあるが
人間が事故に巻き込まれる事件も発生した。
鳥獣被害を少しでも減らそうと、捕獲した鳥獣を
食材として活用を促進させることを目的とした
「改正鳥獣被害防止特別措置法」が、11月25日の
衆議院本会議で全会一致で可決され成立した。
ジビエ料理が欧米並みに一般家庭でも普及する
ことがまたれるが、こうした人間社会の対応を
彼らが理解して行動を慎んでくれれば幸いだが。
備えよ常に! 備えあれば憂いなし
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