元禄12年(1700年)1月26日夜、地震の揺れも
感じないのに、三陸地方から西日本にかけて
突然、大津波に襲われた。
記録では、宮古で4m、大槌で3・3m、紀州
田辺では5・4mmとなっている。
この津波の発生源は、対岸のカナダのバンクー
バー島から、米のカリフォルニア州北部に至る
太平洋岸北西部沿い1100Kmに及ぶ断層の
破壊による滑り込みによるものだった。
1700年の大地震の規模は、M8・7から9・2と
推定されている。
この沿岸沿いには、ファンデフカプレートと
呼ばれるプレートが、北米プレートの下に
沈み込んでおり、この時の滑り量は平均で
20mであったとされている。
1960年代に行われた調査では、およそ3000
万年前に、太平洋プレートが東側にくっついた
バンクーバープレート(現在のファンデフカ
プレート)と共に北アメリカプレートと衝突し、
ファンデフカプレートは北アメリカプレートの
下に沈み込み始め、およそ1000万年後には
完全に沈み込み、消えてなくなるという。
この衝突で、太平洋岸にはカスケード山脈が
形成され、環太平洋火山帯の一部を形成し、
1900年代にはラッセン山とセント・ヘレンズ
山が大噴火を起こしている。
ファンデフカプレートの沈み込む地域は、
カスケーディア沈み込み帯と呼ばれ、津波
堆積物や地殻変動の解析から概ね500年程度の
間隔で巨大地震が発生している。
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