2009年3月ごろ、米疾病対策センター(CDC)は
カリフォルニア州などで豚インフルエンザ
ウィルスがヒトからヒトへの感染を確認した。
4月にはメキシコ南部を中心に、感染が拡大し
68人の死亡と1008人の感染が報道されて、
4月27日にWHOは専門会議を開き、パンデ
ミック危険度をフェーズ4とした。
6月30日に、中国農業大学と中国疾病予防
コントロールセンターの研究チームが、
パンデミック(世界的な大流行)が起こる
可能性を備えている新型の豚インフルエンザ
ウィルスを確認したことが報じられた。
2009年から毎年流行しているインフルエンザ
ウイルス[H1N1型]に由来するとみられている。
「G4」と名付けられたこのウイルスは、
感染力が強く、実験では、季節性インフル
エンザへの感染で獲得される免疫は、G4に
対する防御効果がないことが明らかになった。
養豚関係者を対象に実施した抗体検査では、
10・4%が過去に感染したことがあるとの
結果が出たが、養豚関係者以外の一般の人々の
抗体保有率は4・4%となっている。
研究者らは、G4は高度に適応して人間への
感染力を持ちやすい全ての本質的な特徴を
備えているとして警鐘を鳴らしている。
また、養豚場関係者の血中のウイルスレベルが
高まっており、養豚産業の関係者を中心に、
ヒト個体群の緊密なモニタリングが至急実施
されるべきだとしている。
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