リン(元素記号:P)は、成人の体内に最大で
800g含まれ、その約80%、リン酸カルシウム、
リン酸マグネシウムとして、人体に重要な
骨や歯の構成成分となっている。
生体内のリン酸濃度は、副甲状腺ホルモン
などの働きにより、腎臓からの再吸収や、
骨への沈着と骨から血液中への溶出を制御
することで一定に保たれている。
また、リンは細胞膜の構成成分になるほか、
遺伝情報を伝達するうえで重要なDNAや
RNAなどの核酸、生体内でのエネルギー
貯蔵物質である高エネルギーリン酸化合物
(アデノシン三リン酸:ATP)、リンたんぱく
質など、生体内で重要な成分の構成要素と
して、さまざまな代謝反応に関与している。
細胞構造やDNAとRNAの二重らせん構造
などを形作る、生命にとって極めて重要な
構成要素のリンは、どこからもたらされのか。
原始地球に存在した鉱物の一種[シュライバー
サイト]は反応性が高く、有機分子を形成
可能なリンを生成する。
このシュライバーサイトの大半は、隕石に
由来しているため、地球上での生命誕生は
地球外の岩石の飛来に関係していると長年
考えられ、定説となっている。
だが、米英の科学者は、ある一部の粘土質
土壌への落雷によって形成されるガラス状の
物質にも、シュライバーサイトは含まれて
いることから、1回の落雷でリンの供給源と
なるシュライバーサイトがどれだけ形成
されるのかを調べた。
約35億年前の生命誕生に至るまでに、どの
くらいの量のリンが生成されたのかを推算。
落雷によって生成されたリンの量は年間
0・11~11トンに上った可能性があると結論。
原始地球の気候をシミュレートした結果、
45億年前に月が形成されて以降は、隕石の
衝突が減少し、その後の10億年で、落雷に
よるリンの生成量が隕石を上回ったと説明。
生命誕生の時期と一致すると指摘。
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