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2022年9月3日土曜日

ロシア 侵略開始から半年 大誤算の戦線膠着

備えよ常に! 備えあれば憂いなし
石  斛



8月24日、プーチンが「特別軍事作戦」と

称して、19万人もの兵員に3日間の弁当を

持たせてウクライナに侵攻し、短期間での

首都キーウ占拠を目指した。

弾道ミサイルや巡航ミサイルによる攻撃などで

航空優勢を確保し、制空権を得たと判断した

のか、地対空ミサイルやスティンガーミサ

イルなどで、侵攻5日間で兵員輸送のイリュー

シンIl-76大型輸送機2機含む29機や多数の

ヘリコプターが撃墜されたうえ、降下した

精鋭の空挺部隊が孤立して壊滅状態に。

キーウ占拠作戦失敗後、東部戦線攻撃を強化。

だが、欧米諸国から提供された高機動ロケット

砲システム[ハイマース]や長距離榴弾砲

[カエサル]、[M777]を有効に使用した反撃で

戦線が膠着状態に。

この間、8月上旬までに、ロシア軍の死傷者は

7万~8万人に達し、兵員不足に陥る始末。

プーチンは、ウクライナ侵攻を[戦争]と呼ばず、

[特別軍事作戦]に拘っているのは、[戦争]と

定義づければ、徴兵などで国民からの反発を

受けることを嫌っているからだ。

ロシアが別系統で管理する、民間軍事会社

ワグネルが、ロシアが実効支配化を進める

東部地方の戦闘で、大きな役割を果たして

いるが、兵士は傭兵であるから、いくら

戦死者が出ても、プーチンは関係なしとする。

ワグネルは、ロシアの26都市に人材募集

センターを開設し、更に1万人ほどの求人

活動をロシア全土の刑務所にも拡大している。

ワグネル傭兵部隊は、戦場では月給が約78万

6000円、これに任務に応じた手当てや作戦で

成功すれば褒賞が貰える高給取りだ。

また、求人に応じた囚人は、ウクライナでの

作戦に6ヶ月間従事すれば、免罪されるという。

半年間生き延びれば、無罪放免となる。

3日間とか、1週間ほどの訓練で戦線に送り

込まれ、1ヶ月ほどで既に20人ほどが戦死。

士気の高いウクライナ兵は、前線ではロシア

軍の侵攻を阻止し、欧米からの高性能兵器で、

ロシア軍の後方の兵站や基地、補給・移動

ラインを的確に攻撃できるようになって来た。

プーチンは、兵士不足を補うために[戦争

宣言]をして徴兵制に踏み切るのか、更に

兵士を北方領土地域から駆り集めてでも、

前線に送り込む総動員体制をとるのかに悩む。

また、北朝鮮からの兵員支援も検討されている。

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