天の川付近の夜空は、明るすぎるため観測が
難しく、星の詳しい様子は判らなかった。
分光赤方偏移と呼ばれる観測技法を用いて、
南米の研究チームが、天の川の向こう側に
複数の銀河が存在するとの確証を得た。
研究チームは、チリのジェミニ南望遠鏡に
装備されているFLAMINGOS-2と呼ばれる
近赤外線観測装置を使い、さらに分光赤方
偏移と呼ばれる技法を活用することで、
銀河の存在を把握した。
天の川の向こう側には、少なくとも約30億
光年離れた5つの銀河が存在するという。
今後、さらなる調査が必要なものも含めると、
計58個の銀河が天の川の向こう側に存在する。
現在夜空のおよそ10〜20%の領域については
ほかの領域ほど研究が進んでこなかった。
この領域は、天の川を中心とした[銀河面
吸収帯]と呼ばれる特殊な領域で、肉眼で見る
夜空に天の川として輝いている領域。
地球は天の川銀河の一部だが、特に地球から
見て天の川銀河の中心方向の夜空は星間物質が
密集しすぎており、観測が難しい。
そこで研究チームは、可視光線に頼るのでは
なく、近赤外線観測装置を用いた観測を行った。
原理は、非常に遠方にある天体から発せられた
光は、地球に届くまでに宇宙の膨張の影響を
受けるため、これにより距離に応じたドップラー
効果を生じ、波長が低周波側(赤方側)に偏移する。
従って、赤方偏移によって波長がどれほど
ずれたかが判明すれば、当該の天体との距離を
逆算することが可能となり、結果として銀河面
吸収帯の後方に位置する複数の構造物と地球
までの距離を一挙に取得することに成功した。
発見された複数の銀河は、互いに重力の影響を
及ぼし合う[銀河団]を形成していると考えられ、
この銀河団に58個前後の銀河が含まれると推定。
備えよ常に! 備えあれば憂いなし
健康と安心のメタボへの備えは?
0 件のコメント:
コメントを投稿