2014年9月から2015年3月の間に、中国江蘇省で
23件のノロウイルス(NoV)急性胃腸炎が発生した。
これらのノロウィルスの遺伝子解析から、16件で
GII１７変異種が関連していることが判明した。
この変異種は、2014年10月頃から見つかりだして
2015年2月には優占種となってしまった。
この変異種は従来のGII１７変異種と異なり、強い
感染力を備えた新型ノロウィルスと確認された。
新型ノロウイルスは感染力が高く、これまでに
米国、南米、欧州、アフリカでも検出されており、
世界中で数億人規模に広がる可能性がある。
未だ免疫を持つ人がいないと思われており、
特に有効な薬品がなく、ワクチンは武田医薬品
工業が開発を進めている段階だ。
2015年1月末、アメリカのカリブ海クルーズの大型
客船で乗客3050人中577人と乗員116人中の
49人と合わせて626人が嘔吐や下痢を訴えて
ノロウィルスに感染したことが判明し、急遽船の
洗浄が必要となり、帰港する羽目になった。
また、6月には英国のクルーズ客船「バルモラル」の
1163人の乗客の内300人以上がノロウイルスに
集団感染し、帰港を余儀なくされている。
WHOは、クルーズ船のように閉ざされた空間で
食事スペースを共有することで一気に感染が
広がり、感染者が8割に及ぶ可能性を指摘。
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