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2022年6月17日金曜日

「リュウグウ」の砂からアミノ酸検出

備えよ常に! 備えあれば憂いなし
御 衣 黄   平野神社



6月6日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の

探査機[はやぶさ2]が小惑星[リュウグウ]で

採取し、地球に持ち帰った砂から、生命を

形作るたんぱく質の材料となるアミノ酸が

20種類以上検出されたことが判った。

小惑星[リュウグウ]から持ち帰った砂などの

サンプルは、JAXAなどの国内の8つの研究

チームが詳しい分析を続けて来た。

地球に生命が誕生した時に、材料となった

有機物がどこからきたものなのかという

課題には、大きく2つの仮説があり、どの

ように生命が誕生したのか考えるうえで

重要なテーマになっている。

ひとつ目の仮説は、地球の太古の大気中で

アミノ酸が作られたとする。

誕生直後の地球は、非常に高温になっていて、

アミノ酸や有機物は存在できなかった。

その後、徐々に冷えてゆく過程で、化学反応が

起きて、アミノ酸が生成されたというもの。

もうひとつの仮説は、アミノ酸を多く含む

小惑星などが隕石となって地球に衝突し、

生命の材料となる物質ををもたらしたする。

地球に落下した隕石を詳しく分析すると、

アミノ酸が検出されるケースが多数、報告

されるようになり、この仮説を補強。

今回、小惑星[リュウグウ]のサンプルから、

アミノ酸が20種類以上検出された事実から、

小惑星などの天体が地球に衝突して、アミノ

酸などの生命誕生に必要な物質をもたらしたと

する説と矛盾しなくなった。

また、アミノ酸は宇宙では特殊なものでは

なくかなり普遍的に存在することを示す。

このことから、宇宙では地球は孤独な星では

無く、宇宙には数多くの兄弟星が存在する

可能性を示すとも言える。

研究者は、アミノ酸には、コラーゲンの元と

なるグリシンや神経の伝達に必要な物質で

おいしさを強めることで知られるグルタミン

酸やアスパラギン酸などがある。

今後の研究で、地球の生命に欠かせない

タンパク質を造るアミノ酸などがどれくらい

リュウグウの砂に含まれているかに注目。

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