籠にある果物 油絵 10号
稲刈りが済んだ田んぼ中を通る農道をぶらぶらと歩いて
いると、家族が総出で稲刈り作業に出ていた頃の情景
を思い出します。
稲刈りの時の子供の仕事は、運搬仕事でした。
刈り取った稲を手際よく束ねて縛ったんものを乾燥に
備えて組まれたハサの場所まで運ぶ仕事です。
ハサ掛けは、束を4分6ぐらいに分けて、交互に掛ける
のが結構難しく、要領が必要な仕事で、背の低い子供
にとっては無理な仕事でした。
刈り取ってから、あまり時間の経っていない田んぼでは
隠れる場所を失ったイナゴやバッタが、畦や道端の
草に集まっていて、子供達には格好の虫取り場です。
最近は、バッタなどの見かけることが少なくなっていて
小学生の子供は、気持ち悪がって、手で捕まえることが
出来る子も少ないようです。
ただ動きのじっと見ていたり、棒や足で追い立てている
程度で、手で掴もうとはしないのです。
小さな子供が、「お兄ちゃん取って」とせがんでも、お兄
ちゃんは手も出せず、イナゴを見ているだけです。
丁度、3~4歳ぐらいの子供ズボンにイナゴが止まり、
子供が手で押さえて握りました。
身体を掴まれたイナゴは脚をばたつかせています。
虫かごを持ってきたお兄ちゃんは、イナゴを手で受取れ
ないので、結局、逃げられてしまい、大笑いでした。
虫たちとの付き合いも、物怖じをしない小さい時から
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